本サイトは前立腺がんの患者さんとそのご家族を対象としています。

前立腺がんの治療

治療について

手術療法・放射線療法・薬物療法(内分泌療法)のほかに、特別な治療をせずに経過をみるPSA監視療法もあります。

前立腺がんの治療方法

多くのがんの治療には、手術療法・放射線療法・薬物療法が用いられます。前立腺がんも同様で、ほかにPSA監視療法(待機療法)もあります。これは特別な治療を行わず、定期的にPSA検査、直腸診、生検を実施しながら、経過を見守る方法です。
前立腺がんの治療方法は、前述のPSA値、TNM分類、グリーソン・スコアのほか、年齢や合併症、期待余命(この先、何年ぐらい生きられるかという予測)、病気に対する本人の考えなどを考慮して、慎重に選択しなければなりません。

・PSA監視療法

低リスクのがん、具体的にはPSA値が10ng/mL以下、病期がT2a(限局性で前立腺の片側に腫瘍があるもの)まで、グリーソン・スコアが6以下であれば、選択肢の1つになります。特にT1a(前立腺肥大症などの手術で偶然に発見された微小ながん)では、この方法が強く推奨されます。PSA検査が普及して、ごく早いうちに見つかる例が増えたため、結果としてPSA監視療法の対象となる患者さんも多くなっているのが現状です。

・手術療法(前立腺全摘除術)および放射線療法

根治を目的とする治療法です。がんが前立腺のなかにとどまっている場合は、これらの方法が最も推奨されます。放射線療法は緩和治療にも用いられます。

・薬物療法

男性ホルモンの分泌や働きを抑制する薬を投与する内分泌療法(ホルモン療法)が中心となります。転移のある前立腺がんが主な対象ですが、高齢で手術や放射線照射による身体的負担を避けたい患者さんの選択肢となることもあります。

前立腺がんの診断後に最初に行う治療

前立腺がんの診断後に最初に行う治療